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2015年2月2日の投稿

遺言について(その2)

遺言が必要性な時とは、どんな時でしょうか?

①推定相続人がいない

②内縁関係の相手方に財産を移したい

③夫婦間に子供がいない

④推定相続人の中に行方不明者がいる

⑤相続させたくない相続人がいる

等々あると思います。

①の場合、相続人がいないときは相続財産は、最終的には国庫に帰属します(民法959条)。そのため、世話になった人やある団体に財産を残したい場合、遺贈をする遺言を作成します。

②の場合は内縁関係の相手方には相続分はありません。あくまでも婚姻が必要であるので、内縁の相手方に財産を残すためには遺言を作成しなければなりません。(特別縁故者の制度もありますが、裁判所の審判が必要であり、遺言を残す方が実用的です。)

③夫婦間に子供がいない場合、相手方に財産を全部相続させる遺言を作成していれば安心です。兄弟姉妹には遺留分がないからです。

④遺産分割をするには相続人が全員でする必要があります。相続人が行方不明の場合、不在者財産管理人の選任を申し立て、不在者財産管理人が遺産分割に参加することになり、手間暇がかかります。

⑤の場合は、遺留分を侵さない限度で遺産の分割を指定することが出来ますし、また、特別な事情があればその相続人を廃除することもできます。

遺言は、意思能力があり、15歳以上でるならば(民法961条)、誰でも残すことが出来ます。

特に意思能力があるかどうかは重要であり、本人の意思の基づく遺言でなくてはなりません。

成年被後見人も遺言を作成することはできますが、正常な状態で、医師が二人以上立ち会わなければならないため、あまり現実的ではありません。

このため、遺言はなるべく元気なうちに作成することが、後々のトラブルを避けることになると思います。


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